毎度!GW!


GW中休み!?

朝はベタ凪の無風!

 

 

 

 

 

 

11時頃から優しく?南系吹いております。

昨日より全然マシです!

チョイ東ヨリになり、15時には真東!からまた南系。

GWにしては優しい1日。

リアルタイム河川情報は本日もドチャ濁り!

メイストーム!ご存知ですか?

急速に発達する低気圧は強風をもたらす。

6月に入ると梅雨入りするので風より雨のイメージが強いですが、

この時期は雨が降る前に南風が吹き、雨が止むと北風が吹く。

異常気象が多い現在では何とも言えないカモ?

 

 

 

 

 

 

マリン業界に関わって30回が過ぎるGW。

特に近年は大荒れが多いような?

過去のGWは爺で忘れたか?

そんな事ない!?昔のGW。

ヨット、船好きでナイ人は長文ですから他局へ!

 

 

 

 

 

 

 

あれは三崎から浜離宮までの回航だった。

直属のパイセンが行くハズだったのに・・・

もう奴なら大丈夫だろう?十分鍛えた!

新しいオーナーもデキるみたいだし1人で行かせろ!

皆、忙しいのだから!虎の穴社長の指示だった。

 

 

 

 

 

しかも私自身、自分で知らない?見た事も確認もしていないヨットで・・・

前夜、何度もルートや確認する事を頭の中で繰り返すイメトレ!

何気に?超ドキドキ!当然ワクワクはない・・・

寝た気がしない翌早朝。

始発電車で三崎口駅へ向かう。

先輩のいない初の回航がお客さんとなのか!と・・・

航海前の点検・装備の確認をして、新しいオーナーを待つ。

私以外はお客様(オーナー)3名?

当日に分かった事だが、しかも2名は素人?1名は数回の経験だったと思う。

失礼だが、アテにはできないし、アテにしたらダメだと・・・

とても安全確保できて出航できる状況ではないが、

そこはザ・虎の穴!

私自身しか信用できない状況で・・・

私も経験がまだ1年程度だった。

 

出港は8時頃だったと思う?ベタ凪、エンジンでマリーナ桟橋を離れ出港し

城ケ島を抜けるまで機走。

順調にエンジンだけでトコトコ進む25fのヨット。

そろそろ機帆走だ!

少しスロットル下げてセイルをあげる準備に入ろうと思った瞬間!

トコトントン・トン・・トン・トトン・・ビーィィィ!とアラームが鳴る。

 

 

 

 

 

エンジン停止!?

オーバーヒート?そんなカバな・・・

冷却水何度も定期的に確認していた。

ボケ~ッとしてないよ!誰か?じゃないし!人任せでもない!

燃料か?フィルター?何だ?

丈夫で信頼の男のディーゼルヤンマーYS8がナゼ?

当時、エンジン専門ではないし・・・

燃圧だけだろう?

 

 

 

 

 

 

 

焦る自分を未だ朝だ!時間はある!と言い聞かせ

少しでも前に!と已む無くセイル(帆)のみで浜離宮に向かう。

ランニングでソコソコ走っていた。

その間、唯一の経験者1名に向かう方向を指示し、舵をもってもらう。

数分おきに何度もエンジンのあるキャビンから顔を出し

周りの船舶やルートを確認しながらの作業で集中できない?

どうしてもエンジン始動せず・・・

修さん(ディーゼルの神)に聞きたい!聞く手段もナイ・・・

この↓電話は持たなかったし、場所によっては通じない時代。

 

 

 

 

 

 

ポケベルは持ってたけど海上で公衆電話はない。

観音崎を過ぎた頃、真黒な雲の卵を遠くに確認。

怪しい空模様に帆走だけでは自分の経験1人で乗り越えられるのかと・・・

帆走では間違えなく明日の朝になってしまう・・・

信用できるのは自分だけの心細さが

やっと成人した男を呑み込んでゆく・・・

不安を顔に出すわけにはいかない。

オーナー達は私しか信用できないし、不安にさせてしまう。

黒い雲のスピードと大きくなる黒さが少しでも遅くなる事を祈り、

壊れる事の少ないYS8エンジンの不具合をみていた。

意地悪にも祈り!はあくまでも祈り・・・

荒天避ける事、エンジンも始動しない現実・・・

期待するから?当てにするから?ハズレるんだ!?

自分で何とかするしかない!

 

 

 

 

 

 

 

ヒヤリと冷たく重い潮風を肌が感じ始め・・・

嵐は近い!時間がナイ!焦る!

荒天になる事は確実だと確信した頃だった。

船外のスロットルレバーとエンジンが同調していない!?

ワイヤーケーブルの先は・・・

錆びサビのこれ!ここだ!

簡単な事だった・・・

本牧付近からエンジン始動!

機帆走で後れを挽回!

さらに薄暗くなって荒天と闇の不安がダブルで私を襲い始めた。

時既に遅し・・・

川崎沖で雷雲に捕まり荒れ始めた。

1時間遅かった・・・

 

 

 

 

 

 

ジブからストームに交換する?

イヤイヤそんな余裕もないし、専門的に動ける人間が少なすぎてリスクがある。

ジブを取り込みメインを2ポイントリーフで耐えながら

難所の多摩川沖へ突入。

異常な荒れ方の多摩川沖から羽田沖。

現在のアクアライン手前付近かな。

羽田をかわせば何とかなる!

 

ここでBW25の本領が発揮され、デザイナーの意図を知る。

タンブルフォームのブランデーグラスのような船体が

荒れた中で腰の強さを魅せ、

25fとは思えない走破性がデッキにただ1人耐え抜く私に、

限りなく少ない安心を与えてくれた。

ありがとう!産まれ故郷の鎌倉リンフォース工業!?

と調子に乗ってきた!?

オーナー達はキャビンの中で耐えている。

ヨットの100倍もある?おいらの船は300トンを口遊み、

変な微笑さえ出てきた・・・キモイ?

ナチュラルハイ!になり怪しい雰囲気の男になっていた!?

越えら・れ・た・・・

いつの間にか静かになっている東京港に入港していた・・・

一心不乱!無我夢中だった。

メイン(帆)を下ろしエンジンだけで進む。

夜景がきれいに見え始めた船の科学館辺りでプレジャーボート2艇が向かってくる。

パイセン達だ!あまりに遅いので心配になったらしい・・・

なんでもっと早く来ないんだ!

平気!楽ちんポイ!?になってから来ても・・・

遅せ~よ!ドアホ!とは言えないので心の中で叫ぶ。

 

 

 

 

 

 

 

浜離宮に係留し、まずオーナーを下船。

遅くなった事を謝罪して岸壁まで送迎。

あんな荒れた中、走った事がなかったので良い経験になったと言っていただいた・・・

無事生還!?生きていたからオッケェ~!とローラのように?

返さないし・・・

そもそもまだローラ産まれてない?

 

 

 

 

 

オーナーを見送った後、膝から崩れ落ちるほどの消耗と安堵。

片付け下船したときには22時を過ぎていた。

ザギンでいつも飲んでいる時間だろう?社長も、

何気に心配で?渋谷の事務所付近にいた・・・

けど飲んでいやがった!

 

 

 

 

 

その後、飲まず食わずに近い私をパイセンは帆走で良く頑張った!

心配はしていなかったと・・・

そう、長丁場と荒天でどうなるか分からなかったので、

自分で買った食料は最悪の事を考え、なるべく確保し

お客様の分を考え自分は最小限に飲み食いしていた。

(船に乗る場合、飲料・食料は多めに!)

さぁ!帰るぞ!何喰いてぇ~んだ?肉か?と先輩!

遠慮せず!?もちろん肉!リベラ行きましょう!と答える。

遅い昼夜食?は目黒のリベラにつれていってくれた。

物凄く優しいパイセン!

1ポンドステーキにライス2枚!嬉し涙が出るくらいだ!

家まで送ってもらい別れ際、ヘロヘロ満腹丸で仕事も腹も達成感満載な私に!

明日は6時だからな!と一喝!?

って・・・今24時ですけど・・・

今度は逆の意味で涙が出る・・・

返す言葉はモチのロン!

問答無用!の・・・

鬼か!ドアホ!

ではなく・・・

ハイ!

今日はありがとうございました!

ごちそうさまでした!と言ってしまった・・・

オゥ!お疲れ!また明日!と帰る先輩!?

6時にパイセンが来る?イヤ?仕事始めが6時か・・・

5時頃には行ってないと・・・

3時間程度だが寝れないより、寝れるだけ幸せか?

こうなると考え方ひとつ!です・・・

サスガ!ブラック超えた!?プラチナ企業!虎の穴!

これが29年前バブル時代のGWだった。

今じゃ?ウチじゃ?現代では?ふざけるな!ハハハ!で終了?

やってらんねーよ!定休日だぜ!ブラックだの!?辞めるだの!?だろう・・・

後日、分かった事だが先輩は家に帰らず、

私を送り届けた後、仕事場へ戻り船に泊まったらしい・・・

5時に行っても私より早かったわけだ。

何で?もういるんだ?化け物か?と思ったけど・・・

そんな上司?先輩?を見て育った私が思い感じる事・・・

 

 

 

 

 

人は25歳ぐらいまでに経験した事、環境、仲間で

ほぼ器?思考?出来あがってしまうらしい。

大人になって変えようと思ってもナカナカ変わらない。

爺になればナオサラ・・・

よほどの覚悟で変えようとしないと・・・

若い人には色々と貪欲に経験してもらいたい。

もちろんチャンスを与え、見守り、リードし、後は俺が責任をとる!

なんて先輩?上司?老人?である事も肝心ですが、

こんな奴の責任をとりたくない?無責任な?と思う部下もいる・・・

考え悩み自分を信じて直感で!

守りや損得を考えず自分に投資!

若者よ!突っ走ってほしい!と思う爺です。

 

 

 

 

 

 

 

現代では上司?爺が俺が!俺が!の大行進!?

トカゲのシッポきりをする?

部署が違う!だの、自分保守の為、部下や出入り業者ダケを悪に・・・ねぇ。

どこぞのマリーナも残念!

 

 

 

 

 

 

 

あの世にもっていけるのは記憶だけ・・・

良い経験ができた時代に感謝!

 

 

 

 

 

お・し・ま・い!

さようなら!?

オレンジの月を見ていた夜・・・